今年6月から8月にかけて開催された「全国お取り寄せジュース・スイーツ選手権」は、47都道府県自慢のジュースやスイーツの中から、投票で人気商品を決めるというJAグループの取り組み。そのジュース部門で、堂々1位を獲得したのが熊本県の「みかんラテ」です!酸で牛乳が固まってしまうため、「みかん+ミルク」は禁断の組み合わせ。その難しいコラボに、製造元のJA熊本果実連が挑んだ背景には、産地を想う熱い情熱がありました。
JAプレゼンツ「全国お取り寄せジュース・スイーツ選手権」の結果はコチラ
1パック(200ml)×24本 3,300円(税込み)
「みかんラテ」は、熊本県産みかんのフレッシュな風味と、熊本県産牛乳のまろやかなコクが溶け合った新感覚のフルーツラテです。
パッケージには、カフェをイメージしたマグカップやみかんのイラストとともに、熊本県のマスコットキャラ「くまモン」がごろんと寝そべった姿が描かれ、手に取るだけで楽しい気分に♪
紙パックのまま飲むのはもちろん、お気に入りのマグカップなどに移して少し温めてもおいしく味わえます。
常温や冷やして飲むとみかんのすっきりした酸味が、温めると牛乳のまろやかな甘味がより引き立ち、リラックスしたいカフェタイムにぴったりのドリンクです。
しかし、みかんに牛乳を組み合わせるとは…なかなか斬新なコラボです。
どのような経緯でこの2つの材料が出合うことになったのか、実際に熊本県の製造現場に伺いました!
配合が難しい「みかん+牛乳」…それでも高果汁を追求!
まず訪ねたのは、商品を製造・販売しているJA熊本果実連。開発の経緯をよく知る、経営戦略室課長の楠原清文さんにお話を聞いたところ…
「実はここまで果汁の高いラテというものはあまりないんです。少なくとも、わたしは見たことがありません」と、いきなり衝撃発言が!
「果汁1〜2%をブレンドした低果汁ラテはよく見かけます。でも、この『みかんラテ』は、みかんの生産指導・販売も手掛けるJA熊本果実連の強みを生かして50%の果汁を使用し、そこに10%の牛乳をブレンドした非常に稀な商品なんです」と、楠原さん。
みかんの酸で牛乳のたんぱく質が固まり分離してしまうので、配合のバランスを何度も検討し、限界ギリギリまで果汁の配合率を高めたそう。
使う原料にもこだわり、果汁は熊本県産温州みかん、牛乳も「らくのうマザーズ(熊本県酪農業協同組合連合会)」の熊本県産牛乳に限定していると言います。
これほどまでに力を入れて、「みかんラテ」を開発した理由。
そこには「果樹農家はもちろん、すべての農業、地域社会の発展に貢献したい」というJA熊本果実連の想いがありました。
開発のきっかけは、コロナ禍に苦しむ生産者の支援
「開発時には、コロナ禍で学校給食が停止になり、酪農家のみなさんは牛乳の過剰在庫に苦しんでいました。わたしたちも何か協力できることはないかと考え、牛乳をブレンドした飲料の開発を即決したのです」と楠原さん。
理想の配合バランスの追求に加えて、常温で長期保存できるよう研究しました。
そしてついに、2023年3月、「ほっとひと息つきたい時の自分へのご褒美」をコンセプトに、JA熊本果実連の「ジューシー」ブランド商品のラインナップの1つとして「みかんラテ」の販売がスタートしたのです!
仕事の休憩中、コーヒー代わりに「みかんラテ」を飲むという荒尾さんと楠原さん。
「今回のジュース部門1位獲得をきっかけに、全国のみなさまにもぜひ飲んでいただき、農産物の消費拡大にもつなげていきたいですね」(広報・メディア戦略担当の荒尾麻衣さん)
「みかんラテ」を製造する工場を訪ねてみました!
続いて「みかんラテ」の製造現場に潜入!広大な敷地にそびえるみかんのオブジェクトが目を惹きます。
この工場では、地域ならではの地下水を使っていることも見逃せないポイント。阿蘇の山々に降り注いだ雨や雪が、数十年の時間をかけてゆっくりろ過されたお水だそう。
大切な原料の一つである地下水を育むため、JA熊本果実連は、転作田に水を張る「地下水かん養事業」にも協力していると言います。
各選果場から、トラックでみかんがどんどん運ばれてきました。荷受けしたみかんは、洗浄したあと、皮が付いたまま1個ずつ搾汁します。
みかんの筋や薄皮に含まれる苦味も、実は味に深みをもたらす重要な要素とか。果汁は濃縮し、ドラム缶に充填されて、冷凍庫へ。
「みかんラテ」は、冷凍保存された果汁を使い、年間通して製造されます。果汁は調合タンクに送られて調合。殺菌したのち、紙パックに充填する機械に送られます。
最新式の機械の導入により、現在は1時間になんと24,000本を製造!賞味期限を印字し、ストローを装着したら完成です。
原料のみかんは「3つの太陽」で育つ!
熊本県は収穫量、栽培面積ともに全国第4位(令和6年農林水産省統計より) の「みかん王国」。その6割を占めるという熊本市の河内町へやってきました。
はるか向こうの対岸には長崎県の普賢岳、眼下には有明海を望む金峰山のふもとに、段々畑がどこまでも広がっています。
みかんについてお話をお聞きするのは、JA熊本市柑橘部会の部会長・藤森稔さん。「ここには3つの太陽があるんですよ」。えっ?太陽が3つ!?
「燦々と降り注ぐ太陽と、畑を取り囲む石垣から照り返す光、そして木の根元に敷いたマルチシートの反射光という3つの太陽です。おかげで全方向から実にまんべんなく光が当たってきれいに色付き、糖度が高く果汁たっぷりのみかんに育つのです」と、藤森さん。
農家の高齢化が進み、収穫しやすいように樹高を低く仕立てたみかん畑。
木の根元のマルチシートは、雑草の繁殖を抑え、地面の水分を調整する役割もあります。
「マルチシートを広げる作業がいちばんキツい!太陽の反射で10分もしないうちに汗ダラダラになります」と、藤森さん。みかんにとってはよい環境でも作業は過酷!
みかん栽培は苦労の連続。実が小さい時に強風に吹かれると、葉で擦れて表面に傷が付き、青果として商品にならないものもあります。
傷が付いても丹精込めて育てたみかんの味は同じ。廃棄するのはもったいない!ということで、50年ほど前に生産者の尽力により建設されたのが、先述のJA熊本果実連の工場でした。
それではみかん栽培に励む藤森さんに、「みかんラテ」を試飲していただきましょう!藤森さん、いかがですか?
「自分たちが育てたみかんが、この中に入っとるとですねぇ。うん、おいしか!こんなにおいしく作ってもらったから、たくさん飲んでお返しせんといかんですね(笑)」(藤森さん)
リピーター続出!新感覚の「みかんラテ」はここで買える!
最後に訪れたのは、(株)エーコープ熊本が運営する「you+youくまもと農畜産物市場」。ここは、「ジューシー」ブランドの品揃えに特に力を入れている直売所です。
「みかんラテ」の他に、同じジューシーカフェシリーズの「みかん紅茶」など多数の商品が並びます。
「わたしは母乳とジューシーで育ちました!」と、笑顔で出迎えてくれた直販店舗事業部課長の東章夫さんに、「みかんラテ」が快進撃を続ける理由を聞きました。
「最初はみかんと牛乳って合うわけ?と、ちょっと引いて見ていたんです(笑)。でも、飲んでみると果汁が50%も入っているから、牛乳のまろやかさにみかんの酸味がキリッと引き立つんですよね。まろやかだけどさっぱりというか…。これまでにないドリンクなので、ぜひ一度味わってみてほしいです!」(東さん)
毎月14日はジューシーの日。「you+youくまもと農畜産物市場」で「ジューシー」の商品を購入するとポイントが2倍付くそうですよ♪
以上、「みかんラテ」のルーツを巡る現地レポートでした。
“みかん+牛乳”の斬新な組み合わせが考案された背景には、JA熊本果実連のコロナ禍で苦しむ酪農家を救いたいという熱い想いがあったのですね。
そして、それを可能にする工場の高い技術力と、糖度の高いみかんを作る生産者のたゆみない努力が結びついて生まれた「みかんラテ」。
“ラテ”としてはありえないほどの果汁が入った、奇跡のコラボドリンクをぜひご賞味ください!
JA熊本果実連公式Instagramでは、「みかんラテ」をはじめとした「ジューシー」の商品を多数紹介しています。こちらもチェックしてくださいね。
取材協力・写真提供:JA熊本果実連(公式サイトはこちら)
取材・文/柿野明子 写真/繁延あづさ
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