貝のうま味とクリーミィでやさしいスープがじんわり染みる「クラムチャウダー」。おうちで作るのは難しそうな気がしますが、実は簡単なんですよ。ちなみに発祥はアメリカ。本場では、近年日本でも食べられるようになってきたホンビノス貝を使いますが、やっぱり今回は日本では王道な「アサリ」でいきます。実はアサリはブルーシーフード、環境にやさしい水産物です。それもチョイスの理由です♪【画像を見る】アサリって食べるSDGsってご存じ?本場の「クラムチャウダー」について出典:PhotoACせっかく手作りするので、クラムチャウダーのことをいろいろ知りたいと思い調べてみました。
アメリカ生まれのクラムチャウダーには、日本でポピュラーな「アサリ」は使いません。ハマグリよりも大きな(収穫時期によります)二枚貝のホンビノス貝を使います。しっかりした歯ごたえと濃い味わいが特徴。近年日本近海でも採れるようになったので、スーパーで見かけるようになりました。
本場のクラムチャウダーは、大きく分けて「ニューイングランド風」と「マンハッタン風」があります。
筆者がパッと思いつくのは、ミルクベースの「ニューイングランド風」。発祥はアメリカ北東部ニューイングランドです。日本では多くの方が、こちらを想像するのでは? 今回作るのはこちらです。
一方、「マンハッタン風」はというと、牛乳を使わずトマトベースで仕上げます。こちらはニューヨークでポピュラーなクラムチャウダーなのだそう。
ところで…ブルーシーフードについてもおさらい地球温暖化や乱獲などが原因で、海の資源は年々枯渇しています。そんななか、比較的資源豊富な水産物のことを、ブルーシーフードといいます。海の資源を守るために、環境に配慮した管理漁業や養殖を行うことやブルーシーフードを優先して食べようという考え方が広がっています。
現在は約50種がブルーシーフードに登録されていて、
ブルーシーフードガイドで確認できます。もちろん、今回のメイン食材「アサリ」も含まれていますよ。アサリ(養殖)はみそ汁に入れたり、酒蒸しにしたりとよく使う魚介ですよね。そんなアサリを使うだけで、海洋資源の保全につながるというわけです。ちょっとうれしいじゃないですか。
今回は缶詰のアサリを使っていますが、スーパーや鮮魚店で魚介類を選ぶ際、ときにはそんな物差しで測ることもおすすめしたいです。
クラムチャウダーの作り方【材料】(作りやすい分量)
じゃがいも…1個
たまねぎ...中1個
にんじん...1/2本
ベーコン(薄切り)...70g
小麦粉...大さじ2
バター(無塩)...20g
ドライパセリ…適量
A
アサリ(缶詰)…1缶(130〜150g)
水...400mL
酒...100mL
コンソメ(顆粒)...5g
塩…適量
こしょう…適量
B
牛乳...500mL
粉チーズ...大さじ2
1.じゃがいも、たまねぎ、にんじんは1cm角の角切りに、ベーコンは1cm幅に切る。
2.フライパンにバターを入れて熱し、
1のベーコンを中火で炒める。
3.
1の残りの野菜を全て入れて、たまねぎの色が透明になるまで炒める。
4.火を止めて小麦粉を入れ、全体に行き渡るように混ぜる。
5.火を再び中火にし、Aを入れる。アサリは缶詰の煮汁ごと加え、野菜に火が通るまで加熱する。
6.野菜に火が通ったら、Bを加えて弱火で5分ほど煮詰める。
7.好みでパセリを適量を散らして、完成。
クラムチャウダー「ニューイングランド風」を食べてみた!ブルーシーフードのアサリが主役の、野菜と魚介のうまみがたっぷり詰まったクラムチャウダーが完成しました。さっそく、いただいてみます!
アサリのだしがベーコンのうま味、野菜の甘さと相まって、やさしい味わいです。さらにコトコトと煮詰めたら、より濃厚でクリーミーな味わいになりました。角切りにした野菜とプリッとしたアサリの、好対照な食感も楽しいです♪ 特に寒い日の夜には、圧倒的においしい料理ですね。
身近なブルーシーフードを食卓で楽しもう!今回使ったアサリは和食に洋食、中華とさまざまな料理に使うことができる便利な魚介類です。
アサリは、おいしくて、手軽に手に入れられて、そして環境にもやさしい…。献立を考えるとき、ときにはブルーシーフードを選ぶところから始めてみてはどうでしょう。食べるだけでSDGsに貢献することができます。
地球環境のことを考えるなら、まずは「毎日の食事から一歩ずつ」です。どんな魚介類がブルーシーフードなのか、知ることから始めませんか?