2023.03.21

食べる

【野菜クイズ】長ねぎの白い部分は「葉」「茎」「根」のどこ?え、白と緑の境目がクッキリしてると甘い!?

年中スーパーで手に入って、食卓の強い味方になる「長ねぎ」。みなさんはそんな長ねぎについて、どのくらい知っていますか? たとえば、普段食べている「緑」と「白」の部分。どこからが葉で、どこからが茎や根なのか…? というわけで、ぜひ次のクイズに答えて、「長ねぎ知識レベル」をチェックしてみてくださ~い!答えは、石川県金沢市の長ねぎ農家・多田礼奈さんに教わりますよ♪

【じゃないレシピ】青…じゃなくて白ねぎで!?破天荒「ねぎ焼き」作ってみた!トロ甘たまら~ん♡【農家直伝】

Q. 長ねぎの白い部分は、次のうちどこ?

① 葉
② 茎
③ 根







正解は、

① 葉
でした。


「実は、白い部分は葉なんです!そして、緑色の部分も同じく葉です。土を被せて育てた部分が白くなるんですよ」(多田さん)
(※正確には、白い部分を「葉鞘(ようしょう)」、緑の部分は「葉身(ようしん)」と言います)

ええーー!緑色の部分が葉で、白い部分が茎だと思ってた…。そこそこの年月生きてきましたが、初めて知りました。なんてこった…。

「そして、この葉の色の出方や固さで、おいしい長ねぎかどうかがわかるんですよ」(多田さん)

おおっ、農家直伝のおいしい長ねぎの選び方!ぜひ教えてほしい~。

白と緑の境目で育った環境が丸わかり!?

多田さんいわく、長ねぎの白色と緑色の境目の部分が、おいしさを見分けるうえで重要なポイントになるそうです。

「長ねぎは『白』の部分が土の中で育ち、『緑』の部分が光合成を担います。『白』と『緑』の境目がクッキリしているということは、それだけ丁寧に土を寄せて育てられた証なんです。そういう長ねぎの方が甘味が強いですよ」(多田さん)



ほお~なるほど、育った環境が白と緑のグラデーション部分からわかるんですね!
お店で見かけたらチェックしてみよう♪

白と緑の境目がボコっとヘコむ長ねぎは…!?

「もう一つ、白と緑の境目でおいしい長ねぎを見分ける裏ワザがありまして。実は、この部分を押したときにボコッとへこむと、中身が詰まってない証拠なんです」(多田さん)
(※強く押すと長ねぎが傷むので、くれぐれもご注意ください)

中身が詰まっていない…とはどういうことなのでしょうか!?

「長ねぎは10か月くらいかけてちょっとずつ成長していきます。その間、緑の部分が枯れずにぐんぐん伸びていった長ねぎは、しっかり光合成をして旨味を蓄え、白と緑の境目が木の年輪みたいにギュッと凝縮して固くなるんです。こういう長ねぎはとってもおいしいですよ~。逆に、押すとボコボコとヘコむ長ねぎは、途中で病気などをしてうまく成長できず、中身がスカスカになっている可能性がありますね」(多田さん)


境目がヘコむ長ねぎ(左)と固い長ねぎ(右)。切ってみるとこんなに違う!

また、長ねぎの新鮮さについては、葉の「黄化」にも注目するといいそう。
葉が黄色くなった部分は、いわば枯れている状態。食べるのには適していません。

きれいな緑色をしている部分や、白い部分をおいしくいただきましょう♪



寒さを乗り越えた長ねぎが甘くなるワケ

今回、長ねぎについて詳しく教えてくれた多田さんは、金沢市で長ねぎなどの野菜を栽培している「きよし農園」の若き代表。
「きよし農園」で作る長ねぎは、豪雪地帯ならではのおいしさがある!と教えてくれました。



「12月下旬〜1月頭くらいになると、ドカンと雪が降るんです。雪の下になった長ねぎをほじって出荷するんですけど、その長ねぎが最高においしいんです!長ねぎ自身が凍らないためにヌメリ成分をたくさん作るんですけど、そこに甘みや旨味が詰まっているんですよ」(多田さん)



さらに、土づくりにもこだわりが。

「米ぬかや旨味成分が詰まった昆布の肥料、微量栄養素等を入れることによって、糖度や旨味がアップするように工夫しています。うちで作っているのは、品種としては普通の長ねぎなんですけど、すごく甘くて柔らかいですよ。太めだけど全然固くなくて、いい意味で長ねぎ臭さがなくて」(多田さん)

多田さんが一番好きな長ねぎの食べ方は、納屋に置いてある達磨ストーブでじっくり焼いて、しょうゆをつけて食べることだとか。

「これがめちゃくちゃ甘くておいしくて… 食べると幸せになれます(笑)」(多田さん)

多田さんの育てた長ねぎは、直売所や多田さんのお店「Siii」で購入可能です。
お近くの方はぜひ一度ゲットしてみてはいかがでしょうか。


きよし農園

多田礼奈さん

石川県金沢市出身。23歳で亡き祖父の農園を引き継ぎ、「きよし農園」代表となる。金沢ゆず、ヘタ紫なす、白ねぎを主品目とし、環境に優しく美味しい野菜作りを目指し農作業に励む傍ら、2022年5月には野菜の直売や地元食材を使ったスイーツやお弁当を提供するお店「Siii」をオープン。そのほかにも「金沢ゆず香るん祭り」の企画・運営や、他分野とのコラボなどを通じ、地域農業の発展のため幅広く活動している。

きよし農園ホームページ:https://kiyoshinouen.jp/
きよし農園インスタグラム:https://www.instagram.com/kiyoshinouen.reina/
Siiiホームページ:https://siii-seasonalfood.com/
SiiiInstagram:https://www.instagram.com/siii_seasonalfood/

長ねぎ写真/石塚修平、あたらしい日日編集部 取材協力/JA金沢市

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