2023.10.07

食べる

【シン・スパイス活用術】え、「肉じゃが」にシナモンを⁉和食の巨匠が出汁を使わず斬新なスパイス使いに驚いた件

4月11日放送の情報番組『あさイチ』では、余りがちなスパイスを活用したレシピが紹介されていました。中でも驚いたのが、和食にスパイスの組み合わせ。有名日本料理店・分とく山の野﨑洋光総料理長は、肉じゃがにシナモンを加えて「南蛮肉じゃが」を作っていましたよ。シナモンはお菓子を作る時やミルクティーに少し加えることが多い筆者。肉じゃがとは!とビックリです。素人では思いつかないシナモン使いなので、試してみたいと思います♪

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甘い香りのシナモンは肉料理との相性がいいスパイス




和の巨匠・分とく山の野﨑総料理長は、和食の定番・肉じゃがにシナモンを小さじ1杯加えた「南蛮肉じゃが」を、スパイス活用レシピとして紹介していました。

シナモンは甘い香りが特徴のスパイスで、アップルパイやキャロットケーキ、シナモンロールなどに使われたり、チャイやクラフトコーラなどのドリンクにも使われたりしますよね。

そんなシナモンですが、実は肉料理とも相性がよく、肉の臭みを消す役割もあるんですって。

野﨑総料理長の「南蛮肉じゃが」には豚肉が使われていますが、豚肉の臭みをシナモンが品よく消してくれそうです。さっそく、作ってみたいと思います♪

最後にシナモンを加えるのがポイント!「南蛮肉じゃが」を作ってみた!



【材料】(2人分)
豚薄切り肉…150g ※今回はしゃぶしゃぶ用ロース肉を使用
じゃがいも…250g
にんじん…50g ※今回は1/2本使用
玉ねぎ…1/2個
しらたき…100g
絹さや…6枚
水…500ml
薄口しょうゆ…大さじ3
みりん…大さじ3
砂糖…少々
シナモン…小さじ1

1.じゃがいもとにんじんをひと口大に、玉ねぎを3cm角に、豚肉としらたきを5cm長さに切ります。絹さやは筋を取っておきましょう。



具材は一般的な肉じゃがと同じですよ。じゃがいもは4等分に、にんじんは乱切りにしました。豚肉としらたきも5cm程度の長さに切りました。

2.熱湯で絹さやを茹で、茹でたお湯で野菜、豚肉の順に霜降りにします。

ちなみに、霜降りとは湯通しすることを言います。



絹さやは熱湯で1分ほど茹でて、お皿に出しておきました。切った野菜はザルに入れ、茹でたお湯をかけて霜降りにしました。



豚肉はボウルに入れて、茹でたお湯を注いで霜降りに。豚肉は最後に鍋に加えるので、湯切り後は冷蔵庫に入れておきました。



鍋に残ったお湯で、しらたきの臭み取りもしておきました。

3.鍋に水、しょうゆ、みりん、砂糖、じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、しらたきを入れて中火で加熱し、煮立ったら弱めの中火にして落しブタをして煮ます。



煮汁は水にしょうゆとみりんを加えるだけ。だしを使わないのはシナモンの風味を活かすためなのでしょうね。



煮汁がふつふつとしてきたら弱めの中火にして20分ほど煮込みました。20分後に竹串でじゃがいもとにんじんの火の通りを確認したら、やわらかくなっていました。

4.煮汁が八分に減ったら豚肉とシナモンを加え、3分くらい煮込みます。



豚肉と小さじ1杯のシナモンを加えて、3分ほど煮込みます。玉ねぎの甘さが染み出た煮汁に、甘い香りのシナモンは相性がよさそう♪

豚肉に火が通ったら器に盛って、茹でておいた絹さやをトッピングします。

見た目はいつもの肉じゃが!でも…煮汁にシナモンの風味がふんわり♪



和の巨匠・野﨑総料理長のレシピで作った「南蛮肉じゃが」です。野菜、豚肉、しらたきをそれぞれ霜降りするという手間をかけたおかげで、具材がなんだか凛とした表情に♪

シナモンを小さじ1杯加えましたが、それほど香りはせず、薄味に仕上げた肉じゃがという和の香りがします。



シナモン入りの煮汁で煮込んだ具材を食べてみます。じゃがいも、にんじん、玉ねぎはほとんどシナモンの風味はせず、上品な和の味わいの肉じゃがと言った感じです。

豚肉としらたきはほんのりとシナモンの風味を感じます。特に豚肉はシナモンの風味がとてもよく合い、豚肉独特の香りが消えて香りよく仕上がっているように思います♪



具材にそれほどシナモンを感じなかったということは、煮汁にシナモンの味わいがきっとあるはず!と思い、煮汁だけ飲んでみることに。

おいしい♪玉ねぎとみりんの甘さ、ほんのりとしたしょうゆの塩味がある煮汁に、シナモンのエキゾチックな甘い香りが、とてもよく合っていますよ。

ちなみに今回はだしを使いませんでしたが、これは大正解!かつおだしを使っていたらきっと、かつおの香りとシナモンの香りがケンカしていたと思います。



『あさイチ』で紹介されていたスパイス活用レシピの「南蛮肉じゃが」は、一般的な肉じゃがの作り方とほとんど変わらず、最後にシナモンを加えるだけの簡単なアレンジでした。

今回の肉じゃがには豚肉が使われていましたが、筆者は、シナモンの香りは牛肉よりも豚肉に合うような気がします。そして玉ねぎを煮込むことで煮汁に甘さが増し、さらにシナモンとの相性がよくなるように感じました。

作る前は、肉じゃがにシナモン⁉と驚きましたが、作ってみると思いのほかマッチ。おいしい肉じゃがに仕上がっていましたよ。

シナモンが余っているという方、ぜひ「南蛮肉じゃが」で活用してみてくださいね。


<参考文献>
WEB

『S&B〜スパイス&ハーブマスターになろうLIBRARY〜』
https://www.sbfoods.co.jp/museum/library/

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