【農家に聞いた！パッションフルーツの見分け方】濃～い色がポイント！？今が旬のトロピカルフルーツを食べてみよう！

柳本操

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濃厚な香りと甘酸っぱさ、魅惑の果実パッションフルーツ。南国のイメージがありますが、東京都八王子市では特産品として栽培されています。とはいえ、なじみがない人もまだまだ多いのでは？そこで、生産農家においしいパッションフルーツの見分け方を聞きました！購入時にチェックできるから、読んだ後にはすぐ買いに行きたくなりますよ～！

教えてくれたのは、東京都八王子市にある河井農園の河井豊さんです。

パッションフルーツはココをチェック
1．果皮全体がまんべんなく濃い紫色に色づいている
2．果皮がつやつやしている

では、くわしく見ていきましょう！

パッションフルーツの収穫は落ちた実を拾う作業！？

河井農園の畑では、立てかけられた支柱いっぱいにつるを伸ばした葉っぱの間に、つやつやした丸い果実がたくさん実っています。

畑の地面に、赤紫色の果実がころんと落ちているのを発見！

あれ？　こっちにも。

「パッションフルーツは、“自然落下”といって、熟すとポトンと落ちる植物なんですよ。僕はこうして、落ちたものを収穫するんです」と河井さん。固い果皮に守られているので、地面に落ちても中身の果肉は守られるそう。

「果皮が濃くつやつやしている実」を選ぼう

畑に伺った8月後半は、完熟した果実がぽとりぽとりと落ち始めたころ。河井さんがここ数日、収穫したフルーツを集めたカゴを見せてもらうと、パッションフルーツの色も、大きさも、さまざま。選び方のポイントはどういったものになるんでしょうか？

「うん、これがベスト！」と河井さんがカゴから取り出したのが、こちらのパッションフルーツ。

つやつやでピカピカです。

「いいにおいがしますよ」と教えてもらい、鼻を近づけると、まさに南国フルーツの甘くて濃厚な香り。硬い果皮に覆われていても、内側の果汁のよい香りがします！

「購入時に見てほしいポイントとしては、やはり色とつや。全体的にしっかりと色づいているものは間違いありません」（河井さん）

外見がイマイチでも中身はおいしい！

「でも、ときにはこんな果実もできてしまうんですよねー」と河井さん。

こちらは果皮の一部が分厚く白っぽい状態。「“日焼け”といって、日光に当たりすぎてしまうとこうなるんです。でも、中身の味は変わらずおいしいんです」（河井さん）

もうひとつ、こちらのパッションフルーツには色の付き方に濃淡が。「色むらは、葉っぱの影になったりして、日の当たり方がまだらになると起こります。自然の植物ですから当たり前と言えば当たり前。こっちも味はおいしいんですよ」（河井さん）

これらの果実はジャムやジュースなどの加工品になるそうです。

続いて、こちら。ライムみたいな緑色です。自然落下するくらい熟す前に落ちてしまったのかな？

「そのとおり。極端に暑いときや風がすごく強いとき、日当たりが不足すると、赤くなる前に落ちてしまうことがあるんです」（河井さん）

「でも大丈夫。常温で置いておくと、こんなふうにちゃんと追熟が進みます」（河井さん）

へぇ、未熟な状態で木から落ちてしまっても、自分の力で熟していくんですね。えらい！

「パッションフルーツはとっても生命力が強い果物なんですよ」と誇らしげな河井さん。夏場にぐんぐんつるを伸ばす元気な植物なので、ゴーヤに変わるグリーンカーテンとしても活用の場が広がりつつあるそうです。

最後に、河井さんから食べる際のポイントを教わりました。

追熟したパッションフルーツと収穫したばかりのパッションフルーツ

「パッションフルーツは買ってすぐのつるつるの状態だと酸っぱめなので、1週間くらいは室内など常温の場所で置いて追熟し、果皮がシワシワの状態になったら食べましょう。緑の状態でも置いておけば色づくように、パッションフルーツは収穫してから一定期間置くことでさらに熟していく果物。おいしく熟した状態のものをぜひ食べてみてくださいね！」（河井さん）

食べごろの見分け方についてはこちらの記事も参考にしてみてください。

販売先は、河井さんも所属する「八王子パッションフルーツ生産組合」で検索！
　

河井農園

河井豊さん

東京都八王子市で200年以上続く農家を承継し、就農して今年で9年目。大学卒業後、小中学校生向けの学習塾の塾講師となり、4年間勤務ののち就農。JA八王子パッションフルーツ生産組合所属。河井農園では米や野菜を年間約30品目育てており、農業はお父さん、お姉さんとともに行いお母さんは自宅での野菜販売や出荷をサポートする家族経営。河井さんは4アールの土地でパッションフルーツを育てている。

写真／津田雅人　取材協力／JA八王子

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