2023.08.07

食べる

【食品保存クイズ】未開封の「手延べそうめん」の賞味期限って…「6か月」「1年」「3年」どれ?

管理栄養士のともゆみです。夏になるとヘビロテで食卓に上るのは、そう!そうめん。暑い日が続いて食欲が落ちたときでもなんとか食べられる、弱った体の救世主です。そんなそうめんの賞味期限やおいしい時分について、NHKの朝の情報番組『あさイチ』で特集していましたよ。やっぱりそうめんも、新しく購入したものの方が製造して日が経っていないわけだから、絶対おいしいはず!と思うのですが、ことはそう簡単なものではないらしい…。一年間、家で寝かしたものと食べ比べてみました! 

【SNSで話題】新常識「そうめんはゆでない⁉」…おいしい作り方は「ゆがく」にありました【味の徹底比較】

食品ロス対策術

食品の値上げが留まることを知らない昨今、少しでも無駄を減らそうと、『あさイチ』では、廃棄されてしまう食品ロスを減らすための特集を放送。エコでお得なアイデアをいろいろ紹介していました。
食品の賞味期限について解説してくれたのは、賞味期限や食品の保存を研究されてきた、東京農業大学・元教授で博士の徳江千代子さん。
食品ロスを減らすために注目したのが「賞味期限」と「消費期限」。どのような違いがあるかおわかりでしょうか?

消費期限ー安全に食べられる期限。つまり、過ぎたら食べない方がいい期限。
賞味期限ーおいしく食べることができる目安となる期限。過ぎたからと言って、すぐに食べられなくなるわけではない。

消費期限は、期限が過ぎたら食べない方がいいのに対し、賞味期限は過ぎたらすぐに捨ててしまわずに、食べられることが多いということですね。

ではここで、クイズです。
「手延べそうめん」の賞味期限は次のうちどれでしょうか?
 
1. 6か月
2. 1年
3. 3年

乾麺なので、日持ちはするかなぁと思うので、1年くらいでしょうか。





答えは…

3. 3年
です。

え、そんなに大丈夫なんですか!
しかも、3年ギリギリまで待って食べると一番おいしいそうです。
徳江さんは、「手延べそうめんは、製造するときに麺体に油を塗るんですね。そうすることで熟成させることができます。その熟成させている間に、風味とか香り、食感などが増すんですよ。それが一番おいしいのが3年なんです。3年ものがおいしい、とよく言われているんですよ」と説明されていました。それを過ぎると風味が落ちていくそうです。

ちなみに、そうめんの賞味期限の表記が3年より短かったり、長かったりすることがありますが、徳江さんが調べたところ、平均3年だったそうです。もし開封した場合は、「ラップなどで密閉して冷蔵庫に入れておけば、2~3か月は持ちますよ」とのことでした。

新しい方がおいしいんじゃないかと思っていましたが、そうめんも熟成するんですね~。

手延べそうめんを1年寝かせてみた!

手延べそうめんをキッチンの戸棚で寝かしてみました。さすがに3年は待てず、1年寝かせたものと最近購入したものを比較してみたいと思います。

手延べそうめんはこちらを購入しました。

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右が1年寝かせたもの、左が最近購入したものです。

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開けてみます。
右が1年寝かせたもので、左が最近購入したものです。
見た目の違いはわかりませんね。

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食べ比べてみた!

それぞれ茹でてみます。
右が1年寝かせたもので、左が最近購入したものです。
表示通り1分半茹でました。

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市販のめんつゆと薬味の青じそを添えていただきます。

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右が1年寝かせたものを茹でたもの、左が最近購入したものを茹でたもの。

見た目は若干ですが、最近購入したものの方が白い気がします。
食べ比べてみます。いただきます。

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まずは、最近購入した方から食べてみます。
はい、普通のそうめんですね。おいしいですよ。
では、1年家で寝かせたそうめんも食べてみます。
あぁ、多少舌ざわりがつるつるしている感じがします。味に関しては全く同じような気がします。この「つるつる」感が熟成された証なのでしょうか。

近所でこんな商品を見かけました。

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そうめんは、熟成させたものを「ひねもの」というそうです。専用の熟成倉庫で1年間じっくり寝かせることにより、一層風味が増すそうめんになるのだとか。家の戸棚と熟成倉庫で寝かせたものではやはり違いが出るのでしょうか?こちらも食べてみたいと思います。同じように1分半茹でてみました。

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おぉ、食感の違いがはっきりとわかりますね。口に入れた瞬間は本当につるんつるんで、噛むと弾力があり、非常にコシがあるのがわかります。「のど越しがいい」そうめんになっていますよ。味については「風味が増す」感じはちょっとわかりませんでした。

そうめんの献立

そうめんの主原料は小麦粉。小麦粉の主成分は炭水化物です。炭水化物は活動エネルギーの源ではありますが、そうめんだけだと栄養が偏り、体の不調をきたしやすくなってしまいます。体調を整えるためには、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどバランスよく食べることが必要です。例えば、簡単に済ませるのであれば、そうめん+豆腐サラダのゴマドレッシングがけだったり、そうめんのつゆを手作りし具沢山にするなど。バランスよく食べて、暑い夏を元気に乗り切りましょう。


家の戸棚で1年寝かせたそうめんは微妙にしか「つるつる」になりませんでしたが、それでも違いはありました。そうめんを熟成させるとつるつるした食感になることや、専用の熟成倉庫で熟成させた商品があることをはじめて知り、そうめんの奥深さを知ることができました。もし、古いそうめんがありましたら、試してみてください。そうめん以外にも、寝かせるとおいしくなる食品があるかもしれませんね。賞味期限になったらすぐに食べられなくなるわけではないので、捨てる前に確認するといいです。ですが、必ず味見をして、ちょっとでもおかしいと感じたら食べるのは控えてください。

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