突然ですが、当メディア「あたらしい日日」の背景には、月刊『家の光』という家庭雑誌の存在があります。その歴史は古く、大正14年の創刊。古い雑誌を眺めていると、面白い記事に出くわすことが多々あるんですよ。そこで、料理だったり家事だったり、古い記事のなかから興味深いものをピックアップ!そのアイデアを再現してみようと思います。当時の制作者の思いは違うはずですが、あらためて今見返すと“サステナブルな思想”に通じるものがたくさんありました…。文献の内容は…料理大好き、手抜き料理が得意なkimikoです。
今回は「あたらしい日日」編集部から、昭和5~24年あたり(曖昧です…笑)に月刊『家の光』に掲載された、料理レシピ(もはや文献?)をいただきました。編集部からのミッションは「これを再現してください!」ですって…。
さっそく、記事を読んでみました。投稿レシピっぽいですね。この年代のあたりは、ちょうど戦前、戦後の頃。食材が豊富ではない時代に、子どもの栄養食として考えられたのでしょう。「みな発育状態がよろしゆうございます」なんて、母親の愛情をたっぷり感じますよね~。
食材が乏しい時代ですから、野菜はまるっとすべて使うと思うんです。限られた資源で、しっかり栄養をつけてほしいから。でも今なら、食品ロスを出さないという考え方とダブりますよね。関西の「始末料理」にも通ずるのかも。
では、さっそく作ってみましょう♪
まずは材料から!まずは材料を用意しました。文献には材料の記載があるものの分量が書いていないので、分量はわたしがなんとなく決めました!
みそは100gと決め、きっちり測りました。
今回は、家にあったものや野菜の切れ端などを利用しています。
【材料】
みそ…100g
いりこ…10g
かつお節…適宜
ちりめんじゃこ…適宜
ニンジン…3㎝
なす…5㎝
椎茸…1枚
ゴボウ…20㎝(細い部分を使用)
ホウレンソウ(冷凍)…ひとつかみ
白すりゴマ…適量
さっそく「カルシユーム味噌」を再現していきます!1.まず、いりこをテフロン加工のフライパンで中火で1分弱煎ります。
いりこを煎ると、生臭さがなくなりますよ。
2.いりこをフライパンから取り出し、すりこ木すり鉢を使って、粉状になるまでゴリゴリ、ゴリゴリこすっていきます。
いつもいりこを細かく砕くときは、フードプロセッサーをつかうのですが、今回は雰囲気重視で昭和っぽくすり鉢でやりました。令和の時代は調理器具ひとつとっても、その便利さが格段に違いますね!
3.ゴマもテフロン加工のフライパンで中火で30秒ほど煎り、
2のいりこのすり鉢に投入。粉末になったいりこと一緒にゴリゴリ♪
4.みそをボウルに入れておきます。そこに摺ったいりこと白ゴマを加えます。
5.野菜をみじん切りにしていきます。
まずゴボウから。わが家では、ゴボウの皮は剥きません。
よーく洗って、水気を拭き取って、土がとれたら皮のままみじん切りします。
ゴボウは皮がついていた方が、風味豊かになる気がします。
6.生のホウレンソウが無かったので、冷凍ホウレンソウを半解凍でみじん切りにしていきます。
7.なすはヘタのところが残っていたので使い切ります。硬い「がく」だけを取って、なかの食べられる部分をギリギリまで確保。そうしたら、細切りにします。しいたけはみじん切りに。それぞれ4のみそボウルに加えます。
8.ニンジンやホウレンソウなどみじん切りした野菜を
4のみそボウルに加えました。
9.じゃこと、かつお節も
4のみそボウルに入れ混ぜます。
10.
9をむら無く混ぜていきます。
カルシユーム味噌のできあがりです。
ちょっと味見をしたら、味が馴染んでなくて、みその塩気が強かったので一日寝かせることに。
煮沸消毒したガラスの保存瓶があったので冷蔵庫へ入れて寝かせます。
一日寝かせたカルシユーム味噌です。
昨日の塩辛さも無くなり、まろやかになっています。
ご飯のお供に良さそうな味だったので、ご飯と一緒に朝食でいただきま~す。
これぞ、ザ・昭和!!って感じですが、味はおいしい!
昭和でも、令和でもおいしいは同じなんですね。
一晩寝かせたおかげなのか、たくさん入っている野菜や小魚類からだしが出て、ついついご飯が進んじゃいます。
ご飯の上に「カルシユーム味噌」を乗せて”焼きおにぎり”にしてみた!コレは、焼きおにぎりに合うぞ!!と思ったので、おにぎりにカルシユーム味噌を塗り、オーブントースターで強火5分焼いてみました。
カルシユーム味噌が香ばしくなって想像以上のおいしさです。
もっとアレンジしてみた!
カルシユーム味噌の味がおいしいのはもう充分わかったので、もっとできないかな〜と。
思いついたのが、「焼きうどん」!
さっそく作っていきます〜
【材料】(2人分)
カルシユーム味噌…大さじ3杯
酒…10ml
ニラ…1束
椎茸…2枚
豚薄切り肉…30g
冷凍うどん…2玉
サラダ油…適量
【作り方】
1.豚肉は1㎝幅に、ニラは2㎝、椎茸は細切りにする。
2.冷凍うどんは600wのレンジで3分30秒加熱する(うどんによって異なるのでパッケージを参照に)。
3.酒とカルシユーム味噌をあわせる。
4.フライパンに油を引き中火で豚肉、椎茸、ニラに順番で炒めていく。
5.加熱したうどんを
4のフライパンに加える。
6.弱火にして
3を入れ混ぜる。
7.汁気が無くなるまで炒める。
お好みでブラックペッパーをふりかけてできあがり♪
いつもは、酒としょうゆとほんだしで作る焼きうどんを、ほんだしの代わりにカルシユーム味噌で作ってみました。
みその風味と小魚類や野菜から出た旨味が絡まり、とてもおいしくなりなした。
今度カルシユーム味噌を作る時は、シソやゆずを入れてもおいしいかなと思いました。
それと、みそが食材をまとめ上げてくれるので、そのときあるどんな野菜も使えるなと思います。
大根やかぶの葉っぱや茎など、漬物にするくらいしか思いつかなかったのですが、無駄なく使い切るのにカルシユーム味噌はぴったりですね。
ぜひとも、お試しください。