2023.01.10

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新選組・近藤勇の大好物⁉静岡県袋井市の郷土食「たまごふわふわ」作ってみた!雲みたいに軽~い♪

静岡県の袋井市に「たまごふわふわ」という郷土料理があります。以前、テレビ番組『ヒルナンデス!』で伝説の家政婦マコさんも作っていたのですが、見た目通りのふわっふわ感が魅力の卵料理です。文献によれば新選組の近藤勇の大好物らしく、袋井宿に泊まった際は必ず食べたとか。卵料理のレパートリーはどれだけ増えても困りません。さっそくチャレンジです!

【家政婦マコレシピ】泡あわな見た目にフワフワ食感♪菜箸で3分混ぜる「ふわふわ卵そうめん」作ってみた

B-1グランプリにも出場!袋井市の「たまごふわふわ」がこちら!


地元で愛されている安くておいしいグルメが全国から集まるB-1グランプリ。袋井市のご当地グルメとして「たまごふわふわ」は出展していたのですね。

画像を見るだけでは、卵とはわからないほど!インパクトがありますね。袋井市のキャラクターも「たまごふわふわ」を応援していて、ご当地グルメ感がいっぱいです!

江戸時代、大名や公家に人気の高級な朝食メニューだった「たまごふわふわ」



「たまごふわふわ」はその名の通り、泡立てた卵をふわっと蒸した土鍋料理。材料は卵とだし汁だけととてもシンプルですが、口の中ですぐに消えてしまうほどのふんわりとした食感が特徴です。

ネットでいろいろ調べてみると…。
この料理が生まれたのは江戸時代。江戸と京都を結ぶ東海道の中間地点に位置する袋井宿の大田脇本陣の朝食に出されていたそうです。当時は高級料理で、新選組の近藤勇が好物だったという話も残っています。

江戸時代には卵が高級品だったこともあり、少量の卵でも食べ応えのあるメニューにしようと考えた末に考案された料理のように思えます。

筆者は「たまごふわふわ」から、フランスの世界遺産・モンサンミッシェルの名物料理、メレンゲ状に泡立てた卵を焼く「オムレツ」を思い出しました。モンサンミッシェルの「オムレツ」は、遠い地からやってきた巡礼者のお腹を満たそうと、卵をメレンゲ状にして焼いたと言われています。江戸時代の袋井の料理人もきっと同じ思いだったのではないでしょうか。

ふんわりと仕上げるのがとても難しそうな料理ですが、ここまで詳しくなれたら作って食べるしかありませんね!

静岡県袋井市のご当地グルメ「たまごふわふわ」を作ってみた!

本来は土鍋で調理する料理ですが、筆者宅に土鍋がないので片手鍋で作ってみます。下記レシピは、伝説の家政婦マコさんが『ヒルナンデス!』で作っていた「たまごふわふわ」のレシピを参考にしました。



【材料】(1~2人分)
卵…1個
だし汁…200ml
しょうゆ…小さじ1
みりん…小さじ1

1.土鍋にだし汁、みりん、しょうゆを入れて煮立たせます。



今回はかつおだしを使いました。シンプルな料理だけに、だしを変えると味わいが変わりそうですよ。メレンゲを作る間は火を止めてふたをしておきました。

2.卵を卵白と卵黄に分けます。



卵白はこの後泡立てるのでボウルに入れるといいですよ。

3.卵白をハンドミキサーで泡立ててメレンゲにします。



ハンドミキサーの中モードで3分ほど泡立てると、角が立つくらいになりました。

4.卵黄をメレンゲに加え、ハンドミキサーで軽く混ぜます。



卵白に卵黄を入れて、ハンドミキサーの「中モード」で1分くらい混ぜました。卵黄が混ざると淡いクリーム色に!

5.だし汁が煮立ったら火を止め、メレンゲを加えてすぐにふたをし、15秒蒸らします。



先に温めておいただし汁を再び沸騰させ、火を止めてからメレンゲをそっと入れました。ふたをして15秒数えて中の様子を見ましたが、泡のままで固まっていませんでした。

蒸らし時間の15秒は土鍋を使った場合の時間なので、片手鍋だと熱の入り方が違うのだと思います。



レシピにはありませんが再び中火で加熱し、ふたがカタカタと小さく揺れたら火を止めました。中を見ると固まっていたので、蒸らさずにお皿に盛りつけます!

その名の通り、たまごがふわふわ!食べた?と思うほど軽~い口当たり♡



完成しました!本来は土鍋のままいただくようですが、今回は鍋で作ったので器に盛りました。器に盛る際、卵が崩れそうなくらい繊細だったので緊張しました!小口切りにした青ねぎ(分量外)を少しのせると、彩りがよくなりますね。



しっかりと泡立てただけあり、卵1個とは思えないほどの厚みがあります♪が、口に入れると驚きの軽い食感!今まで食べた卵料理の中で一番軽いのではないか?と思うほどの軽さです!

味はやさしい味わいのだし巻き卵。卵1個で直径13cm、厚さ1cmほどの大きさに仕上がっているので、ひと口食べたくらいでは卵の味はそれほどしません。その代わりに、かつおだしのおいしさが広がり、バランスがとれた料理になっています。

正直、食べ応えはありませんが、ふわふわ食感とだしの味を楽しむにはうってつけ。そして体調が悪い時に温かい「たまごふわふわ」を食べたら、体が喜びそう。



今ではハンドミキサーで卵を短時間でふわふわに泡立てられますが、江戸時代には泡立てに大変な苦労と技術を要したと思います。当時、これほどに繊細な口どけの料理は珍しかったでしょうから、近藤勇のような幕末の偉人たちに人気が出たのもうなずけますね。

今回は残念ながら土鍋で調理することができませんでしたが、土鍋がある方はぜひ作ってみてくださいね。土鍋は保温力が高いので15秒蒸らした後にも卵が少しずつ加熱され、温かいままいただけると思います。寒くなってくるこれからに、ぴったりなご当地グルメですよ。

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