2021.08.16

食べる

【じゃがいもの風味満喫!農家考案レシピ】味わい深い冷製ポタージュスープ

東京都青梅市でハーブ農園「ララ ファーム テーブル」を営む奥薗和子さんは、季節ごとのハーブや野菜を有機農法で栽培しています。農作物のおいしさを熟知する奥薗さんが作る料理は、素材の味を活かしつつも、簡単で作りやすいのが特徴。今回はじゃがいもの冷製スープを紹介します。


出典:PhotoAC

おいしいじゃがいもを見つけたら作ってみて!
じゃがいもの冷製ポタージュスープ


こんにちは。東京都青梅市の山間にある畑で、季節のハーブと野菜を育てている奥薗和子です。

私が育てたハーブや野菜の簡単レシピを、毎月紹介していきます。


青梅市は東京都と埼玉県の県境にある自然豊かな場所です。 写真/石塚修平

残暑が厳しい8月から9月にかけて、畑では夏野菜から秋冬野菜の入れ替えを行います。野菜の収穫が少ない時期で、端境期と呼ばれていますが、この時期に農家の食卓で大活躍する野菜があるんです…それは夏の始めに掘り上げて保存していたじゃがいも!


春にじゃがいもを植え付けし、夏に収穫。端境期は保存がきく野菜が大活躍します。

わたしの畑ではじゃがいもを10種類ほど栽培していますが、皮や果肉の色、香り、味、食感、特性などが全く違うんです。それぞれのじゃがいもでスープを作って、10種類の食べ比べをしてみたいと思い、今回はレシピを考えました!

全種類試すには10回調理しないとだめなので簡単が一番(笑)なので材料はじゃがいもと玉ねぎとバターと牛乳だけのシンプルレシピです。


収穫したてのじゃがいも。品種が違うと色はもちろん、味や口当たりも変わってきます。

今回は紫色の皮が美しく、粘質系で色白の上品な味と香りが特徴のタワラムラサキを使いました。もちろん、じゃがいもであればなんでもおいしくできますよ。

調味料を少なくすることで、じゃがいもの味が引き立ちます。



材料(2人分)
じゃがいも…2個(中サイズ)
タマネギ…1/2(小サイズ)
バター…10g
牛乳…200ml 
塩・こしょう…各少々
チャイブ(小口切りなど好みに刻んで)…適量



作り方
1. 玉ねぎは1㎝幅にスライスし、じゃがいもは皮をむき5㎜幅の半月切りにする。



2. フライパンにバターを熱し、玉ねぎを炒め、なじんできたところでじゃがいもを加えてさらに炒める。



3. 全体にバターがなじんだところで具材が半分浸るまで水(材料外)を入れ、火が通るまで中火で煮る。焦がさないように気をつけましょう。

4.フードプロセッサーにかける。滑らかになったら牛乳、塩、こしょうで味をととのえ、冷蔵庫で冷やす。

5.器に盛り、チャイブをのせて完成!

じゃがいもの甘味と旨みが凝縮され、そこにバターと玉ねぎの優しい風味が寄り添います。口当たりも滑らかでとっ~てもおいしいです。濃厚なのでお腹いっぱいになりますよ。

牛乳の量でスープの濃さを調整することもできます。サラッとしたあっさりめのスープが好きな方は牛乳を多め(400ml)に、濃厚でもったりしたスープが飲みたい方は牛乳を少なめ(200ml)に。天候や気分で変えてみるのもおすすめです!

今回使用したハーブ、チャイブはネギの一種です。香りは玉ねぎに似ていますが、ネギよりまろやか。シンプルなスープの風味付けにぴったりですよ。



また、フードプロセッサーにかけたあとに、少量の牛乳や生クリームで練り込むとマッシュポテト風に!この上にチーズをかけて焼くと、ほくほくおいしい濃厚グラタンになりますよ。

チャイブがない場合は、仕上げに刻んだイタリアンパセリなどを散らしてもおいしく食べられます。

最近は直売所などで様々な種類のジャガイモを見かけることも多くなってきました。

ぜひ、お試しいただき、じゃがいもごとに異なる味わいを楽しんでもらえたら嬉しいです!

今回の紹介ハーブ


出典:PhotoAC

チャイブ

チャイブはネギの仲間で、細長い葉が特徴。和洋中いずれの料理にも利用でき、とても便利なハーブです。

ヨーロッパでは特に卵やじゃがいもと一緒に使われることが多く、じゃがいもの冷静スープ、ヴィシソワーズには刻んだチャイブを散らします。

葉だけでなく、薄桃色の花も食べられるので、サラダなどに入れるのがおすすめです。

今回レシピを紹介してくれた奥薗さんの農園について、もっと知りたい方はこちらもどうぞ。

ララファームテーブル

奥薗和子さん

12年に渡るドイツ生活を経て、2019年、東京都青梅市の豊かな自然の中に「ララ ファーム テーブル」を開園。安心して食べられる新鮮な野菜を食卓に届けたいとの思いで、バジルやローズマリーなどのハーブのほか、ケールやルッコラ、ズッキーニなどの野菜、食べられる草花を有機農法を使って栽培。収穫したハーブや野菜は、東京近郊や青梅市のファーマーズマーケット、不定期出店のマルシェなどで購入できる。
ホームページはhttps://lala.farm/

取材協力/JA西東京

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