2021.12.30

食べる

【原木しいたけ農家直伝】干ししいたけの戻し汁が決め手!「しいたけと舞茸の炊き込みご飯」作ってみた

きのこといえば、炊き込みご飯の定番具材。炊き込みご飯のレシピはたくさんありますが、せっかく作るなら、素材の旨味や香りを最大限に引き出したい…。そこで、昔ながらの原木栽培でしいたけを育てて36年、年間1万人がきのこ狩りに訪れる大人気きのこ園の園主に、とっておきの、きのこ炊き込みご飯の作り方を教わりました。コツは、干ししいたけの戻し汁を使って旨味バツグンに仕上げること!コリコリのしいたけ、シャキシャキの舞茸を組み合わせて、食感の違いも楽しんじゃいましょう。


【画像を見る】農家直伝!「しいたけと舞茸の炊き込みご飯」



教えてくれたのは、東京都青梅市にある「内沼きのこ園」の内沼秀夫さんです。

しいたけ狩りや収穫したきのこの炭火焼きを楽しめる園内では、もぎたてのきのこをたっぷりと使った炊き込みご飯がお客さんに振る舞われることもあるそうです。

「炊き込みご飯の味付けは、うす味かなと思う程度で十分です。そのほうが、きのこの旨味や香りをしっかりと感じることができますよ。だしに、干ししいたけの戻し汁を使うのですが、一晩かけて干ししいたけを水でじっくり戻すのがおいしさの秘訣。お湯で手早く戻すやり方もありますが、このひと手間で、旨味が変わってきます」と、娘さんの幸紀さんがアドバイスしてくれました。

さっそく、教わったレシピを作ってみましょう。

きのこの旨味と香りが引き立つ「しいたけとまいたけの炊き込みご飯」

材料(3~4人前)
米…2合
しいたけ…100g
舞茸…1パック(110g)
鶏もも肉…120g 
にんじん…1/2本(100g)
油揚げ…1枚
干ししいたけ(スライス)…3g(軸を除いて、200mlの水に一晩つけてだしを取っておく)

A
 しょうゆ…大さじ2
 酒…大さじ2
 みりん…大さじ2
 塩…ひとつまみ

作り方
1. 鶏肉は脂肪を取り除き、2cm各に切る。しいたけは傘と軸を切り離す。軸は石づきを取ってから手で裂き、傘はスライスする。舞茸は小房に分ける。にんじんは皮をむいて短冊切りに。油揚げは細切りにする。



2. 米は、といで30分ほど浸水させておく。米をざるにあげ、しっかり水を切り、炊飯釜に入れる。Aと干ししいたけの戻し汁を加え、炊飯釜の2合の目盛りまで水を足す。さっと全体を混ぜ合わせる。



3. 1の具材と、戻したしいたけを広げ入れて、炊飯する。



お米の上に、どっさりのきのこ。こんなに入れて大丈夫? と思うボリュームですが、炊き上がりはいかに?

炊きたてはもちろん、冷めてからお弁当にしても

炊飯している最中から、きのこのいい匂いが立ちこめてきます。あぁ、ワクワク。

4. 炊き上がり。



5. しゃもじでさっくりと全体を混ぜ合わせる。



6. できあがり!

混ぜ合わせると、たっぷりのきのこもご飯となじんで、いい感じです。



しいたけのプリプリ、コリコリした食感に、シャキシャキッとした歯ごたえの舞茸が加わって、噛めば噛むほどおいしい!
鶏もも肉と油揚げが入っているので、コクもあって、食べ応えもたっぷり。
おかわりが止まらない!

冷めてもおいしいので、お弁当にも大活躍!
「この炊き込みご飯おいしい。また作ってね!」と子どもに言われました。



しいたけ、舞茸だけでなく、しめじやエリンギ、えのきなど、おいしそうなきのこを見つけたら、じゃんじゃん炊き込みご飯にしてみましょう!

しいたけパウダーや、スライス乾燥しいたけなどを使えば、お手軽!

内沼きのこ園には、もぎたてのきのこを使った料理が楽しめるカフェ「ぴるつ」があります。店内には、内沼さんが手作りした木製の棚に、お土産にぴったりのしいたけの加工品が並べられています。

「自家製粉末椎茸」は、しいたけを乾燥させてパウダー状にしたもの。だし汁としては使うのはもちろん、ハンバーグに混ぜ込んだりカレーやシチューに入れたりしても、料理に旨味をプラスできるそうです。



また、ユニークな「クラッシュ乾燥椎茸」も。こちらは、天日干しにしたしいたけをくだいたもので、カフェで提供されているスパゲッティーのトマトソースにも、こちらのしいたけがたっぷりと使われています。

「自家製乾燥椎茸」は、スライスしいたけを天日干しにしたもの。戻して料理のだし汁として使うのはもちろん、料理に使ってそのコリコリとした食感を楽しむのも、おすすめです。



料理の主役にも名脇役にもなるしいたけを存分に味わいましょう。


内沼きのこ園

内沼秀夫さん

希少な栽培方法である原木栽培を始めて36年。ナラの木の原木を使って自然の力を利用しながらしいたけ、舞茸、ヒラタケなど様々な種類のきのこを栽培する。秀夫さん、妻の幸恵さん、娘の幸紀さんと3人の家族経営。園内ではしいたけ狩り体験(予約制)や、収穫したきのこをすぐに焼いて食べられる炭火焼きコーナー、きのこをたっぷり使った料理を楽しめるカフェ「ぴるつ」もある。
営業時間10:00~17:00(カフェは、11:30~15:00) 火曜定休(6~8月は水曜も定休)
※季節によって、営業時間が異なることがありますので、ご注意ください。
http://u-kinoko.jp/index.html

取材写真/松木雄一 料理写真/柳本操 取材協力/JA西東京

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