2024.07.20

食べる

【科学の目利き】水に「浮かぶトマト」と「沈むトマト」があるのはナゼ?何が違う?ヒントは塩と糖度です

たくさんあるミニトマトの中から、味見もせず、切るわけでもなく、甘くておいしいミニトマトを見つける方法があるそうです。“科学の力”による見分け方なのですが、たいそうな装置を使うわけではありません。使うのは“食塩水”。やり方は簡単で、食塩水にミニトマトを入れるだけ。糖分を蓄えたミニトマトは重いらしく、食塩水に沈むトマト=糖度が高い、つまり甘いというわけ。そこで、本当に甘い個体を選別できるのか、検証してみることに!

【夏休みの自由研究】え、水が固まるの⁉持ち運べて食べられる「水のボール」作ってみた♪プルップル♡


甘いミニトマトを見つける方法とは?

ミニトマト


甘いミニトマトを見つける方法は、“密度”の違いを利用するそうです。

ちなみに密度とは、同じ体積で比べたときに、“どれくらい詰まっているか”を表す指標で、科学では一定の体積あたりの質量のこと。

食塩水にトマトを入れた場合、食塩水より密度の高いトマトは沈み、そうでなければ浮かびます。

必ずしも「密度が高い=甘い」とは言い切れないそうですが、完熟したトマトは、果実内の水分が減少して糖が濃縮され、密度が高くなるそう。そのため、沈むトマトは、糖が濃縮された甘いトマトである可能性が高いと考えられるわけです。

濃い食塩水ほど密度が高くなるので、今回は、少しずつ食塩を増やしていき、最後まで沈んだままの「一番密度が高いトマト」を探し出します。それを食べてみて、本当に甘いかどうか確認することにします。

では、検証開始!

食塩水に沈む“密度の高い”トマトは甘いのか確認してみた!

ミニトマト


【用意するもの】
ミニトマト
食塩

透明で深さのある容器

今回は、この14個のミニトマトの中から一番密度の高いものを見つけ、甘さを確かめてみることにします。

ミニトマト

【やり方】

1. 約600mlの水を入れた容器に小さじ1杯分の食塩を溶かし、ミニトマトを入れます。浮いてくるトマトがあれば、水から引き上げます。ちなみに、14個全部入れるとミニトマトが重なってしまうので、7個ずつ、2回に分けて確認します。

その結果、小さじ1杯の食塩を溶かした食塩水では、すべてのミニトマトが沈み、浮いてくるものはありませんでした。

ミニトマト

ミニトマト

2. 1に小さじ1杯分の食塩を足し、先ほどと同じように、ミニトマトの浮き沈みを確認します。

このように、「食塩を小さじ1杯ずつ足し、浮いてくるミニトマトを取り除く」という作業を繰り返し、ずっと沈んでいる一番密度の高いミニトマトを探し出します。

今回、“浮くトマト”が最初に現れたのは、トータルで小さじ4杯の食塩を溶かした食塩水に入れたときでした。

ミニトマト

1個だけ、見事に浮いていますね。おもしろい。

ミニトマト

7個ずつ、2回に分けて調べたところ、もう1個、浮いたミニトマトがあったので、小さじ4杯の食塩を溶かした食塩水では2個のミニトマトを取り除くことになりました。

トマト

ということで、今残っているのは14-2=12個。

続いて、トータルで小さじ5杯の食塩を溶かした食塩水に入れると、浮くトマトが急増!

まず6個入れると、2個浮き、

ミニトマト

ミニトマト

残りの6個では3個浮きました。

ミニトマト

トマト

これで、合計5個のミニトマトを取り除くことになり、12-5=7個まで絞られました。

続いて、トータルで小さじ6杯の食塩を溶かした食塩水に、残った7個を一気に入れてみると…。

次ページ > ついにナンバー1が明らかに⁉

Pick up

Related

Ranking